udonsukisa’s blog

好奇心を失わない子供を増やしたい

小学生の素朴な疑問? 数字は何で1とか2なの?計算記号は何で「+」「-」「×」「÷」なの?

こんにちは、コアラのオージーです。子供に算数について素朴な質問をされて困ったことはないですか?「1」足す「1」は何で「2」なの?そもそも「1」って何?「2」って何?「足す」は何で「+」って書くの?「は」は何で「=」なの?・・・考え出すと止まらない疑問に答えます。

1.「数」って何?

順序・個数・量を「数」を対応させて「数える」「計測」するためのものです。

※数の誕生についてはコラムを読んでみてください。

【順序について】

近所のスーパーでお買い物をしてお会計をしようとしたら、レジには人が並んでいます。列の一番後ろに並んだ時、あなたは先頭から数えて何番目ですか?と言う時、その先頭の人から順に数を割り当てていきます。先頭の人に1、次の人に2、その次の人に3・・・・

先頭の人が1番目、次の人が2番目、その次の人は3番目・・・

みんなが同じ数の割り当て方をすれば同じように理解できます。

これが、別の人は先頭は10、次は9と割り当てたら、3番目の人は誰かと尋ねると違う人をさしてしまって混乱しますね。だから、決まりを作ったのです。こうやってみんなが同じ決まりで物事を理解すると意思疎通ができますよね。これが学校で勉強するひとつの意義だと思います。

【個数について】

これはりんごが5個とかみかんが3個とかあるものを数えるときに使います。あれ?急にあっさりしました。(笑)

【量について】

ここでは単位という考え方が出てきます。長さを表すm(メートル)cm(センチメートル)とか、重さを表すg(グラム)、㎏(キログラム)などなど。単位については追々触れていきます。

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数字いろいろ

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レジに並ぶ人

コラム~~~~~

20万年前ぐらいの人間は狩りや採集をして生活をしていました。ある時「サン族」と「スウ族」という2つの違う部族の人間が出合いました。数の概念がなかったので、「サン族」はナシを2個、「スウ族」はクルミ5個を差し出して交換しました。

ある時、「スウ族」の子供がナシとクルミを並べて遊んでいると、ある事に気づきます。ナシ2個とクルミ5個を並べてみると何か違う。ナシ1個の横に1個クルミを置いて、2個目のナシの横にクルミを置く。あれ、ナシはもうない(ナシだけにww)のに、クルミはまだあるぞ!そうです、交換する時の数が違うのです。こんな所から数が生まれたんだとか。現在使われている数字(1,2、3・・・)はアラビア数字ですが、実は起源はインドだそうです。インドからアラブに伝わり、さらにヨーロッパに伝わった時にローマ数字(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ・・・)と区別するために、アラビアから教わったのでアラビア数字と名付けたそうです。知れば知るほど、どんどん知りたくなりますよね。

ちなみに、ローマ数字の「Ⅳ」(4)はなぜこう書くか分かりますか?それは「Ⅴ」(5)の左にⅠ(1)を書くことで「Ⅴ」(5)引く「Ⅰ」(1)を表すそうです。「Ⅸ」(9)も「Ⅹ」(10)引く「Ⅰ」(1)ですね。ローマ数字は羊を数えるときに木に刻んで書いていたのがはじまりだそうです。数えやすくするために、5は「Ⅴ」、10は「Ⅹ」にしたそうです。さらに、ローマ数字は「3999」までしか表せないとか。もともと羊を数えるために使っていたということが分かれば、4千頭以上の羊を数えることがなかったのかも?と考えられますね。

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文字盤の数字が何かおかしい

2.計算記号は何で「+」「-」「×」「÷」「=」なの?

諸説ありますが、私が好きな説をご紹介します。

「引く」から始めます。

昔の船乗りが水槽の水を管理するのに、残っている水を表すのに水面の場所に横棒「-」の線を次々に水が減るたびに引いたのだそうです。そして、水を足した時に「-」と区別するために縦棒を足して「+」にしたそうです。数学で最初に使ったのは1489年にドイツの数学者ヨハネス・ウィッドマンが「商業用算術教科書」に用いた時だと言われています。

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樽(水槽ではなく、樽だと勝手に思ってました)

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海賊(船乗りよりバイキング的な勝手なイメージです)

「×」は1631年に英国の数学者ウイリアム・オートレッドが「数学の鍵」という本に十字架を斜めにして使ったのが始まりと言われています。なぜ斜めにしたのかは分からないようです。パソコンでは掛け算に「*」(アスタリスク)を使いますが、これは1659年にスイスの数学者ヨハン・ハインリッヒ・ラーンが代数学の著書で使ったのが始まりだそうです。

「÷」もラーンが使ったようです。「÷」の「-」は分数を表し、上下の「・」はそれぞれ分子と分母を表しているそうです。その後、英国でアイザック・ニュートンが使って広まったようです。ところが、割り算の記号には:(コロン)や「/」(スラッシュ)が使われることがあり、「:」はドイツの数学者ゴットフリート・ライプニッツが比と割り算の両方に使ったようです。ライプニッツは「・」を掛け算に使っていたようで、「×」は「X」(エックス)と間違うから好まなかったそうです。そして、ニュートンライプニッツ微積分の発見について論争しており、数学の記号が英国とヨーロッパで違っていたようです。「/」は分数の表記にも使い、パソコンでも割るときに使いますね。

実は割り算の記号に「÷」を使用しているのは英国・米国・日本など少数派だそうです。2009年の国際標準化機構(ISO)の国際規格で割り算は「/」か分数によって表すと定めた上で、「÷」は使うべきではないとはっきりと書かれているとのこと。世界中の教科書から「÷」が消える日が近いかもしれないようです。

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ニュートン

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ライプニッツ

最後は「=」です。これはウェールズの数学者ロバート・レコードが1557年にその著書「知恵の砥石」で何度も等しいという言葉を使うことを避けるために平行線を使ったとされています。これは「2本の平行線ほど等しいものは存在しない」、という理由だそうです。そしてニュートンなどが使用し、ライプニッツも使用したことで統一されたようです。ここではニュートンライプニッツは喧嘩しなかったようです。(笑)

3.まとめ

どうだったでしょうか?子供は好奇心旺盛で何にでも疑問を持ちます。子供から質問されたときにそういうものだ。決まっているからそれを使うんだとは言いたくないですね。子供はそう言われると興味を失います。いつまでも好奇心旺盛でいろんな事に興味を持ち続けられる子供に育てたいですね。